こんにちはにとろ(@TNT0583)です。
DUNLOP(ダンロップ)のテニスラケットSX300シリーズの一つ、SX300LS(エスエックス300エルエス)を打ってきました。
今回は打ってきた感想をまとめていきます。
ちなみにこの前こんなツイートをしました。
先日、ラケットを10本ほど試打する機会がありまして、その中でDUNLOP SX300LSが超絶良かったので購入を決めました。
300g未満のライトモデルですが、スイングウェイトが絶妙で全く打ち負けず、ラケットが軽いことでスイングスピードが上がり、きれいにスピンが掛かってコートに沈むという名品です。
SX300シリーズはDUNLOPがSRIXONブランドからDUNLOPブランドへ統合して発売したラケットになります。
SX300シリーズはSRIXONのREVO CVシリーズの後継ですね。
DUNLOPのラケットの特徴は、打感が良い意味で独特です。軽快過ぎず重すぎず、ボールが乗っている感触がありながら、弾きもある、そんなイメージです。
特に今回レビューするSX300LSは初心者~上級者まで、幅広くおすすめしたいラケットです!
黄金スペックモデルでSX300があるのですが、今回はライトモデルのSX300LSのレビューになります。
なぜLS?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、LSのほうがより良いショットが打てて、おすすめしたいからです。
「#スピンを変える」というキャッチコピーでリリースしたモデルになりますのでスピンのかかり具合についても言及していきます。
LSって軽いから打ち負けるんじゃないの・・・?
LSを選ぶ理由ってあるの?
自分にあうラケットがほしい!
こんな疑問にお答えします。
今回は2019年12月に発売のDUNLOP SX300LSのインプレッションをまとめます。
ちなみに筆者は高校ソフトテニス部(後衛)、大学で部活4年・社会人で6年超経験し、現在も週に6時間以上プレイしています。
スクールでは中上級クラス相当。プレイスタイルはシコラー。
得意なショットはサーブ・スマッシュ・バックハンドスライスです。
DUNLOP SX300LSの評価
SC300LSのスペック|弾道補正機能と絶妙な打感・スピンが魅力
基本スペック
商品名 | SX300LS |
品番 | DS22002 |
長さ | 27インチ |
フェイスサイズ | 100平方インチ |
重量 | 285g |
フレックス RA値 | 68 |
バランス | 325mm |
フレーム厚 | 23~26mm |
素材 | グラファイト、高反発ウレタン |
ストリングパターン | 16×19 |
使用プロ | ー |
SPIN BOOST TECHNOLOGY
スピン性能とは何か? ただスピン量が多ければいいのか?
出典: https://www.tennisclassic.jp/special/dunlop_newsx/
DUNLOPに限らず、最近のメーカーが打ち出すキャッチコピーやフレーズは我々一般プレーヤーにしっかり刺さりますね。
SPIN REDEFINED = スピンを再定義する
とうたっているだけに、スピン性能が気になります。
SPIN BOOST TECHNOLOGY(スピンブーストテクノロジー)と呼ばれる技術がこのラケットに導入されています。
具体的にはグロメット形状が工夫されています。
テニスでスピンをかけようとすると、下から上へのスイングとなるため、どうしてもオフセンターショットのリスクが増えます。
事実、フラットよりもガシャることが多いというプレーヤーは多いですよね。
ガシャりがなくても、打点がズレてすっぽ抜けたり、面をかぶせすぎてネットと言うパターンはよくある現象ですよね。
インパクト時、ラケットのセンターよりも上で打つ場合は、ラケット面がブレて上を向いてしまい、アウトになる事が多いですね。
今回、グロメットの形状によって、インパクト時のストリングが固定されて、たわみにくくなることで、弾道が低く保たれ、弾きも抑えられてコートに収まりやすくなります。
逆に、センターよりも下にヒットしたときは、フェイスが伏せ気味になり、ネットしやすくなります。
このとき、グロメット形状によって、よりストリングがたわみやすく、スナップバックを起こしやすくなります。
これによって、ボールの食いつきが増して弾道が高くなり、ネットミスを軽減することができます。
- オフセンターショットの弾道を補正
- アウトしにくくなる
- ボールにパワーが伝わりやすい
SONIC CORE TECHNOLOGY
ラケットフェイスの2時と10時部分に「Infinergy(インフィナジー)」を搭載することで、フレームの反発力を増幅。
面のブレを軽減させて、より軽快な打球感を実現しています。
POWER GRID TECHNOLOGY
POWER GRID TECHNOLOGY(パワーグリッドテクノロジー)はDUNLOP独自のストリングパターンのことです。
現代テニスではスイートスポット(ラケットの真ん中)よりも少し先端寄りの部分でヒットするケースが少なくありません。
これはトッププロでも同様で、ラケットを振り回す力を活かすために先部分に近いところでヒットするケースが増えているのです。
DUNLOPのストリングパターンは、先端に近い部分のストリングパターンを見直して、マス目が大きくなるようにしました。
これによって先端に寄った部分でヒットしてもストリングがたわみやすくなり、スイートな打球感を実現させました。
また、ストリングがたわむことでボールを掴むような感覚(ホールド感)を感じやすくなり、コントロール性能も向上しています。
V ENERGY SHAFT Ⅱ
前作のシリーズからもおなじみですが、DUNLOP独自のフレーム形状のスロート部分(グリップと面の間の二股部分)側面の溝のことです。
中厚のラウンド形状ラケットの場合は、カンカンと弾くような感覚が強くなってしまうのですが、独自のフレーム形状により、スロート部分がしなる様になっています。
これにより、「ボールが乗る」感覚を感じやすくなっており、これが今作を名ラケットと思わせる要素の一つでもあります。
また、ボックス形状の場合はボールが乗る感覚は感じるものの、反発が足りず、打球を重く感じるケースもありますが、SX300シリーズは程よい反発性も持っているので、パワー不足に困りにくくなっています。
SX300シリーズはまさにラウンド形状とボックス形状の良いとこ取りをしたラケットになります。
良いとこ取りのラケットというのはバランスが難しく、結局中途半端だったり、どちらかの特徴が目立ちすぎてもう片方の要素がほとんど感知できなかったりするのですが、打った感想は「最高」でした。
- ラケットのパワーがある(反発性が良い)
- ボールの乗りが良い(ホールド感が良い)
- コントロールしやすい
SX300LSの打感|ボールに乗る感覚が心地よい
RA値が68とそれほど柔らかいラケットというわけではありません。
スペックだけを見ると弾きが強くて「堅い」のでは?と予想していました。
しかし、そんなことはなくて、ボールを乗る感触が心地よく感じられました。
そして、それによるコントロールもかなりしやすいと感じました。
面ブレが起こりにくい設計のため嫌な衝撃も殆ど感じませんでした。普段は振動止めをつけてプレイしているのですが、振動止めがなくても特段気になることもありませんでした。
RA値が68ということでラケットの剛性は高めですので、数値上はあまり柔らかくないのですが、実際はボールが「乗る」感覚が確実にあり、ボールが乗りながらも重すぎないという感じでした。
完全に僕好みの打感で、一言でいうと「最高」です!
このホールド感を「心地いい」でとどめている優れたラケットと言えます。
弾道補正機能がうまく機能しているからなのかも、と感じました。
スピンをかけるストロークでは心地良い柔らかな打感を感じたものの、スライスでは乗りすぎないで、ある程度弾くような硬さを感じました。
しかしこの固さによって、低い弾道で鋭く刺さるショットが打てました。
打感が柔らかければ良いというわけではないことの意味がわかりましたね。
ボレーにおいても同様でわずかながら弾道補正機能を感じることができ、程よい弾き感でコントロールも良好でした。
ストロークとボレーのどちらにも言えることですが、SX300LSは285gということで普段320gのラケットを使用している私にとって、35gの軽量化でかなり取り回しが良かったです。
ストロークではいつもよりも早いスイングができましたし、ボレーでは面を合わせるのが遅れることがかなり少なかったです。
軽量ラケットって女性が使うんじゃない?
早い打球には打ち負けちゃうんじゃない?
と思っていたのですが、ガンガン振り回す男性でもぜひ使用していただきたいくらいでした。
打ち負けることもなく、単純に軽量スペックの良さが際立ちました。
SX300LSはガンガン振っていく男性プレーヤーにも、ゆったりとしたスイングの女性プレーヤーにもおすすめできるラケットですね。
- 弾道補正機能でボールが乗っている感じがある
- 面が安定していて嫌な衝撃を感じにくい
- スライスやボレーでは蛋白な打感
SX300LSの反発性|ちょうどよいアシストで深いところへ飛ばせる
RA値68と低くはないためそれなりにアシストがあります。
ちなみにSX300はRA値65とより柔らかくなっていますので、少しだけハードスペックです。機能的には同じですのでよりハードヒットするプレイヤーはSX300もありですね。
今回試打したラケットではBabolat Brio130 (ブリオ)を張っていました。
普段はポリストリングを張っているので飛びすぎるのでは、と思いましたが、杞憂でしたね。
普段使用しているラケット(ピュアコントロールツアー+スマート125)では、相手の打球に負けまい、良いショットを打とう、といった考えで無駄な力が入ってしまう事が結構な頻度でありました。
それに対して、SX300LSは今までのスイングよりも軽い力で良い打球が飛んでいくのがわかりました。
ということは思いっきり振ったらアウトするんじゃ・・?
全くそんなことはなく、振れば振るほどコートに突き刺さるようなショットが打てたのが印象的です。
ヒッティングパートナーのコーチが少しガシャることもあり、普段の自分のラケットで打つ打球よりも良いボールが来ていると言われました。
程よく脱力したスイングによって、より安定したショットが打てることに気が付きましたね。
振り回されたときでも、弾道補正機能によって低い打点でもしっかりとネットすることなく持ち上げることができましたし、高い打点のときもふかしにくく、グロメットの効果をしっかりと感じることができました。
サーブでも反発力はあるのでフラットは今まで通りに打てましたし、なんなら今までよりも速くなったような気すらしました。
- 程よいパワーアシスト
- 振り回しても吹っ飛びすぎずしっかりおさまる
- 振り回されて打点が下がっても持ち上げられる
SX300LSのスピン性能|弾道補正機能とフレーム形状でしっかり落ちる
SX300LSは十分なスピン性能を持っているので安心してください。
普段はスピンを意識するあまり、擦り気味で弱々しいボールを飛ばしてしまうことが多いのですが、しっかり厚い当たりで振り切るような意識をしてスイングすると、ライン際でストンと落ちる打球が打てました。
擦ろうと意識がつよくなると、下から上へのスイングイメージがつよくなり、ガシャリも多くなりがちですが、フラットで当てるような意識で振り抜くとしっかりとスピンが掛かりました。
軽いラケットですのでスイングスピードは今までのラケットよりも速くなり、それでいてパワー負けもせず、スピンもかかるため、相手にとっては厳しいボールが行っているのがわかりました。
黄金スペックのスピン系ラケットだと、こすってもそれなりにボールを飛ばせて、もちろんこのラケットも同様のことができるのですが、自然とフラットドライブが気持ちよく打てるので擦りにいくイメージを持つ必要はないですね。
スピン性能の高さはストロークとサーブで顕著に感じることができます。
一般的にはライトスペックのラケットは非力な女性やジュニアがメイン層ということで、ガンガン振っていくとアウトが怖くなってくるのですが、SX300LSは全くそんなことがなく、ガンガン振ったほうが入るという感覚があります。
それだけボールに良いスピンが掛かっているのです。
そして、スライス系のショットは弾道補正機能によって、無駄な回転が抑えられて、バウンド後に滑るショットになりました。これも相手にとっては厳しい打球ですね。
ボールの下をすくってしまうと浮いてしまいますので要注意です。
スピン・スライスなどの回転系サーブも最高でした。
デュースサイドのスライスサービスをコーナーに入れると相手をコート外に追い出すことができました。
トップススピンを混ぜたトップスライスでしっかり入れていくことができました。
- 振れば振るほど入るという安心感がある
- スライスは無駄な回転が抑えられてキレがある
- スピン・スライスサーブの切れが良い
SX300LSのコントロール性能|アシストが邪魔にならず制御が容易
SX300LSはアシストが「ちょうど良い」ので、パワーアシストが邪魔にならずに思った以上にコントロールしやすかったです。
今までだとボール1個でアウト、となるボールがちょうどおさまるような形で、むしろ自分が想定しているよりも良いところにボールが行っている感覚がありました。
打感も重すぎず、ほどよいホールド感ですので、自分のフォームを崩すことなく、安定したストロークを打ち続けられたのが印象的でした。
軽量ラケットなので打ち負けが心配でしたが、面を合わせる形のストロークでも負けることなく、思ったとおりの打球を飛ばせましたので、ブロックリターンも思い通りに打てると思います。
弾道補正機能によって、今まで持ち上げきれなかったボールも持ち上がるようになって、より理想の弾道に近づいた感覚が確実にありました。
どのラケットにも共通で、ドロップショットやドロップボレーなどのタッチ系のショットは多少の慣れが必要ですが、試打の時間中にある程度感覚がわかるくらいにはコントロールしやすかったです。
パワー系のラケットだと思ったより長くなってしまったり、抑えようとしてネットしたりといったことが多々あるのですが、アシストがちょうどよいからコントロールしやすいですね。
ボレーも早いタイミングでラケットセットできるので、思ったとおりにヒットできました。
ただ、注意しなければならないのは、セットが遅れてしまうと、軽量ラケットのメリットが死ぬことになるので、しっかりとした準備ができないと、思ったとおりのショットとはならないかもしれません。
- パワーアシストがちょうど良いので制御しやすい
- 今までアウト・ネットだったボールが入る
- ラケットセットを速くする意識が大切
YOUTUBEの口コミ
LAFINOのレビュー動画
他のラケットは?
SX300LS以外のラケットの簡単な比較です。
DUNLOP SX300
SX300シリーズの黄金スペックモデル。
おそらく男性プレーヤーのほとんどはこちらのモデルを選択することになると思います。
もし、この記事を読んでいただいた方は個人的にはLSを試していただきたいと思います。
重量差15gとわずかですが、RA値がSX300は65でSX300LSは68と差があります。
単に重量が変わっただけではないことがわかると思います。
それでもよりハードにばちばち打ちたい方はSX300もありです。その上にツアースペックがありますが、こちらはあまり選択肢に入りにくいかと思います。
Babolat PUREDRIVE
定番の黄金スペックモデル。
衝撃吸収性はあるものの打感は柔らかというよりはクリア。
RA71の剛性があるラケットですのでパワーは半端ないです。
しっかりとスピンがかけられる人はピュアドライブもありですね。
しかしボレーや面をあわせたショットではコントロールに不安が残るので、ベースラインでしっかりボールを潰せるプレーヤーにおすすめしたいですね。
また、万人におすすめしやすい黄金スペックラケットは以下記事で紹介しています!
SX300LS 評価|早いスイングで深いところに沈められる
- 取り回しやすく速いスイングが可能
- 弾道補正機能でコートに深く沈む
- ホールド感がありながらスイングを邪魔せず打ち負けない
SX300LSのレビューをしました。
SX300LSはストロークをガンガン振っていきたい黄金スペックラケットからの切り替えを検討するプレイヤーや軽量入門モデルからのステップアップしたい方に特におすすめします。
女性の方がメインになりそうなスペックですが、男性も敬遠せずに使っていただきたいラケットですね。
ラケットを安く購入するなら、実店舗よりもネットショップが断然おトクです。
ラケット自体が安く販売されていますし、ショップによってはストリングもサービスしてくれますので実店舗よりも4000円~1万円程度は安くなります。
ちなみにストリングはナイロンを緩めに張ってみてスイングしても入ることを確認すると良いです。
ナイロンで飛びすぎてもスピンがかかって入ります。
テニスはラケットだけでは成立しません。
ガット(ストリング)のセッティング次第でラケットのフィーリングが変わるのでストリングも色々試してみることをおすすめします。
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ストリングレビュー一覧
- Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)
- DIADEM Solstice Power(ダイアデム ソルティスパワー)
- GOSEN G-SPIN3(ゴーセン ジースピン3)
- YONEX POLY TOUR PRO(ポリツアープロ)
- YONEX POLY TOUR FIRE(ポリツアーファイア)
- YONEX POLY TOUR REV(ポリツアーレブ)
- Technifibre X-ONE BIPHASE(テクニファイバー エックスワンバイフェイズ)
- LUXILON SMART(ルキシロン スマート)
- Babolat Brio(バボラ ブリオ)
- Babolat RPM POWER(バボラ RPMパワー)
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