こんにちはにとろ(@tnt0583)です。
テニスのストリングはポリエステルかハイブリッド(ポリ×ナイロンやポリ×ナチュラル)が主流になっています。
ポリエステル素材のストリングは耐久性とスピンが掛かりやすいことにメリットを感じるプレイヤーが多いと思います。
その中でもスピン性能に定評のあるストリングが「Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)」です。
ハイパーGってどんなガットだろう?
ポリのガットでおすすめが知りたい!
こんな疑問に答えます。
今回使用したストリングは「Solinco Hyper-G」(ソリンコ ハイパーG)で、ゲージノ太さは1.10mmを使用した感想・評価をお伝えしていきます。
Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)の総合評価
Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)の評価
打球の柔らかさ | |
打球のホールド感 | |
反発性能 | |
スピン性能 | |
耐久性 | |
テンション維持 | |
コスト | |
総合評価 |
※コストは が多いほど安い
総合評価は上記の通りです。
- スッキリとした打球感
- スピン性能がすごく良い
- 反発性が控えめで思い切り振っていける
Solinco Hyper-G(ハイパーG)の外観 | 艶のある蛍光黄緑
Solinco Hyper-G(ハイパーG)の外観と構造
Solinco Hyper-G(ハイパーG)の色は「艶のある蛍光グリーン」です。
イエロー系のストリングはたくさんあるのですが、グリーン系のストリングは珍しい気がしますね。
実際、緑色のガットを使用している人に、「何のガットですか?」と聞くと大体ハイパーGです。
ハイパーGの構造は五角形のポリエステルストリングですので、見た目からも食いつきそうな感じです。
ゲージラインナップが豊富
色のラインナップは1色ですが、ゲージの太さが豊富なのがとても良いです。
一般的にポリエステルストリングのゲージは1.25mmが標準的で、細くても1.20mmといったところです。
しかし、ハイパーGはゲージラインナップが1.05mmから1.30mmまで0.05mm刻みで6種類あります。
ポリエステルストリングは飛ばなくて厳しいというイメージが強いと思いますが、細いゲージを試すことができるので、ポリエステルストリングを初めて試すプレイヤーに対してもおすすめしやすいストリングだと思います。
ソリンコ ハイパーGはプロでも多くのプレイヤーが愛用しています。
有名なところで言えば、車椅子テニスの国枝慎吾選手が愛用していることで有名です。
国枝慎吾選手といえば、車椅子テニスとはいいながらも、ハンデを全く感じさせないパワフルなショットが印象的な素晴らしい選手です。
Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)|各項目別の評価
ハイパーGはブライアン兄弟やジェイミー・マレー(アンディ・マレーの兄)が現在でも愛用しているストリングですので、ハードヒッターが使用しても満足できる性能があります。
ポリエステルのガットの中では珍しくゲージラインナップが豊富ですので、初めてポリエステルストリングに挑戦する方にもフィットしやすいと思います。
欠点はほぼ無いと言っても良いですが、細いゲージの場合はやはり耐久性には難ありです。
唯一あるとすれば、ポリエステル特有のテンション維持性能ですが、ポリの中でも最後まで打ち味が変わりにくく優秀です。
また、あえて性能重視で細いゲージを選択し、打感が劣化する前に切って交換してしまうというのも手ですね。
ネットで購入すれば価格はとても安いので、こまめに張り替えるのはおすすめです。
ポリエステルとしては(というか全種類のストリングで)珍しく1.15mm以下の極細のゲージがラインナップにあるので、いろいろな細さを試して自分にあったゲージを選んでいきましょう。
一般的にはゲージが細いほど反発性能・スピン性能が向上し、打感がシャープになりますが、耐久性が犠牲となります。
細いほうが好きなひとは多いですが、飛びすぎてしまうようであればゲージを1段太くするというように変えていきましょう。
打球の柔らかさ|スッキリとしていてガットが食い込む感触あり
ポリエステル独特の硬さは気にならないくらい打球感はスッキリとしています。
打感はスッキリとしていて、ホールド感はありながらもボールの重さを感じにくくてポリエステルの厳しさを感じにくいですね。
ポリの硬さが目立つことはなく、とてもスッキリとしてうち心地は気持ちがいいです。
音はカンカンとしていますが、衝撃がダイレクトに伝わるわけではなく、程よい吸収性があります。
それでいて、ボールを掴むような感覚もしっかりと味わうことができます。
細めのゲージを選択すると、ストリングのたわみ感を感じながら振り抜くことができますし、これによるスピンショットが簡単に飛ばせるので気持ちがいいです。
打感がスッキリしていることもあり、ボールに対して打ち負ける心配がほとんどなく、ボレーなどのタッチ系ショットも思ったとおりのコースに飛ばせます。
ボールを潰していくショットではなく、スイングスピードが遅いスイングでも恩恵を感じられるので、幅広いプレイヤーに合うはずです。
ポリエステル素材のストリングはナイロンストリングのテンションよりも-5~-10ポンドほど下げると性能を発揮しやすいのでおすすめです。
打球のホールド感|打感がスッキリしている分、球離れは早く感じる
打感はスッキリとしているので、たわみ感を長くは感じられません。
いわゆるほかのホールド系のストリングに比べると球離れは早く感じやすいと思います。
とはいえ、インパクトした瞬間に飛んでいってしまうというわけではなく、ストリングがボールを噛んでいる感覚は感じられるので、大きな問題にはならないはずです。
ここは好みによるところが大きいと思います。
ナイロンのモノフィラメントよりもたわみ感は感じやすいと思います。
スイングスピードがゆったり目の場合はホールド感を感じにくく、カシュンとした感覚を感じやすいです。
スイングスピードが早い場合はボールをしっかり潰しつつスピンをかけているホールド感は感じることができます。
ボレーでは掴んで飛ばすという感覚は薄く、弾く感覚が強いと思います。
反発性能|反発性能はやや控えめだが細いゲージで補える
感覚としてはあまり飛ぶストリングではないように感じました。
反発性能は標準~やや控えめで、いままで飛ばしすぎてしまう人ならちょうどよく収まってくれますし、スピン性能がすごいので、コートに気持ちよく収まります。
あまりボールを飛ばせない人は打球が短くなってしまうかもしれません。
メーカーの表示スペックでは反発性能は高めのスコアを指していましたが、それほど反発性能を高く感じることはできませんでした。
一つの要因として「スピン性能が高すぎる」こともあるのかなと思います。
今まで以上にスピンがかかることで、ボールが早く落ちてしまう事によって短くなってしまうのかな、とも思いますね。
しっかり振り抜いて行けるプレイヤーであれば、反発性能についてはアウトにビビらずに振り抜けるので気にならないと思います。
反発性能が足りないという場合は細いゲージ(1.15mm以下)を選択して見ると良いです。
また、テンションをすこし下げることでパワー出すことも可能ですので、普段よりも少し緩めに張ってみて打ってみるのもおすすめです。
飛ばないほうが良いというプレイヤーにとってはちょうどよい飛びになると思います。
通常のスイングで飛ばないのであれば、無理せずにナイロンに切り替えていきましょう。
ポリが流行していますが、ポリ=最高というわけではありません。
思ったようにプレイできないなら、思い切ってストリングを変えてみるのも手です。
スピン性能|インパクトした感覚よりも1割増しでスピンがかかる
最初打ったときにびっくりしてしまいましたが、通常の1割増しでスピンが掛かってくれます。
いままでスピンをかけようとして縦にスイングしていたこともありましたが、このストリングではあえて意識してスイングしない方が良いボールが飛びました。
ハイパーGの最もおすすめしたいポイントはスピン性能の高さです。
全ストリングのなかで最もスピンがかかりやすいストリングだと言っても過言ではありません。(2021年11月執筆時点の筆者の感想です)
スピン系ガットは各社から様々な商品が販売されていますが、ここまでスピンがかけやすく、かかっている感覚が明確に感じられるストリングはないです。
ナダルが使用しているRPMブラストと比較しても、圧倒的にハイパーGのほうがスピンが掛かりやすいです。
とにかくスピン性能が高いことによる満足度が高いので、スピン系ポリの中で一番最初に試すべきガットですし、他に乗り換えずともメインとして使用していけるストリングです。
打感はクリアなのですが、打ち出すボールの回転はかなり高回転でびっくりしました。
思い切り振り抜いていってもすっぽ抜けていく心配がほとんどありません。
ボールをこすってスピンを掛けるタイプのプレイヤーでもスピンを掛けることができますし、潰してスピンを掛けていくプレイヤーであれば、エッグボールのようなボールをいままでよりも簡単に打てると思います。
スピン性能の高さだけでもこのストリングを選ぶ十分な理由になります。
耐久性|耐久性は普通程度
スピン系のストリングであるため、1回の練習ですでにノッチができてしまいました。
耐久性はそれほど高いストリングではなく、ポリの中で標準程度です。
スピンを多くかけるプレイヤーの場合はすぐに切れてしまうと思います。
切れる期間としてはナイロンマルチの1.3mm≒ハイパーGの1.15mmといった具合です。(個人差はあります)
ヘビースピナーならすぐ切ってしまうのですが、通常の週末プレイヤーであれば、切れるよりもポリの性能劣化が来てしまうかと思いますので、1ヶ月~2ヶ月程度で張り替えるサイクルにしてしまうのが良いでしょう。
- ナイロンマルチフィラメント(切れやすい)
- ナイロンモノフィラメント(普通)
- ポリエステルモノフィラメント(切れにくい)
1週間~2週間といった短い期間で切れてしまう場合はゲージが太いものがおすすめです。
1.30mmを選択しても学生プレーヤーで毎日部活でハードな練習をするという方はおそらく1~2週間で切れてしまうと思いますが、ロールで購入して安く抑える工夫をしましょう。
週末プレイヤーでしたらレベルにもよりますが毎回2~3時間プレイするとして1.25mmで2ヶ月は切れずに打てると思います。(15時間~30時間程度)
僕の場合はそれほどハードヒットしないので、1.2mmで3ヶ月といった具合です。
学生プレイヤーですとほぼ毎日プレイすることになりますので耐久性はコスパを評価する上でも無視できませんが価格が高いストリングではないので、性能重視で選択する価値があります。
テンション維持|張りたてから1ヶ月は良い性能を感じられる
ポリガットのテンション維持性能としてはかなり優秀といえます。
最初の1週間が極上ですが、その後ゆるやかに劣化は進みますが、1ヶ月程度は満足できる打感だと思います。
1ヶ月以上経過したあとも、ハイパーGの持ち味は健在ですが、やはり少々の劣化は感じられます。
ただ、スピン性能の高さは切れ直前まで健在ですのでとてもコスパが良いストリングだと思います。
スピン系ガットなのでどんどん切ってどんどん張替えるプレイヤーが多いと思いますが、ストリングをあまり切らないプレイヤーでも長く持ち味を感じられるためおすすめです。
ハイパーGは他のストリングとは異なり、ゲージラインナップが豊富ですので、2ヶ月~3ヶ月経過しても全く切れないのであれば、ゲージをどんどん細くしていくという選択肢があるのが良いところです。
ゲージを補足することでよりハイパーGの良いところが引き立つので、スピン性能は更に高まります。
ナイロンストリングの1.3mmで1ヶ月から2ヶ月程度切れない場合は、1.10mmや1.15mmを選択しても満足できると思います。
また、早く切れても良いから性能重視で行きたい場合は驚異の細さ1.05mmを選択しても良いでしょう。
ポリだと性能が落ちているけど切れていないから使い続けてしまいますが 、知らない間にしょぼいストリングでプレイしていることになるので、思い通りのプレイは期待できないです。
コスト|ネットで購入すれば格安で販売されていてコスパ良し
店頭で購入すると定価(2,500円+税)で購入することになります。
定価でも結構安い部類のストリングですが、近所に外部持ち込み可能な店があればネットで購入することをおすすめします。
Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)総合評価|打感がクリアでスピン性能が極上のスピン系ポリガット
- スッキリとした乾いた打感
- スピン性能が最高
- 反発性は控えめ
ポリエステルガットには珍しく1.05mmという極細ゲージがあるので、興味本位で試す価値はあります。
スピンを掛けていきたいプレイヤーのナイロンからの乗り換え先としてもおすすめです。
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ストリングレビュー一覧
- Solinco Hyper-G(ソリンコ ハイパーG)
- DIADEM Solstice Power(ダイアデム ソルティスパワー)
- GOSEN G-SPIN3(ゴーセン ジースピン3)
- YONEX POLY TOUR PRO(ポリツアープロ)
- YONEX POLY TOUR FIRE(ポリツアーファイア)
- YONEX POLY TOUR REV(ポリツアーレブ)
- Technifibre X-ONE BIPHASE(テクニファイバー エックスワンバイフェイズ)
- LUXILON SMART(ルキシロン スマート)
- Babolat Brio(バボラ ブリオ)
- Babolat RPM POWER(バボラ RPMパワー)
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