アイキャッチ:Photo by Rob Keating
この記事では
- ステファノス・チチパスが使っているラケットについて知りたい
- ステファノス・チチパスのラケットセッティングについて知りたい
というあなたのために、テニス歴10年超の私が
について解説しています。
ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas)のプロフィール
国籍 | ギリシャ |
---|---|
出身地 | アテネ |
居住地 | モナコ・モンテカルロ |
生年月日 | 1998年8月12日 |
身長 | 193cm |
体重 | 89kg |
利き手 | 右 |
バックハンド | 片手打ち |
デビュー年 | 2015年 |
ツアー通算 | 5勝 |
シングルス | 5勝 |
ダブルス | 0勝 |
生涯獲得賞金 | 11,650,067 アメリカ合衆国ドル |
全豪 | ベスト4(2019) |
全仏 | ベスト4(2020) |
全英 | 4回戦(2018) |
全米 | 3回戦(2020) |
シングルス最高位 | 5位(2019年8月5日) |
ステファノス・チチパスのラケット: Wilson BLADE 98 18×20
市販されているステファノス・チチパスのラケットスペック
記事執筆時点(2020年11月)でステファノス・チチパスが使用しているラケットは、Wilson BLADE 98 18×20(ウィルソン ブレード98 18/20)というモデルです。
発売日 | 2019年8月 |
素材 | バサルト・ファイバー + カロファイト・ブラック + ブレイディッド・グラファイト |
重さ | 平均305g |
バランス | 320mm |
長さ | 27インチ |
フェイスサイズ | 98平方インチ |
フレーム厚 | 21-21mm |
ストリングパターン | 18×20 |
フレックス値 | RA62 |
上記はあくまで市販品のスペックです。
一般的に、プロ選手が使用しているラケットは市販品ではなく、選手専用にカスタマイズされています。
ステファノス・チチパスのラケットも同様で、市販品とは異なっています。
ステファノス・チチパス使用モデルではありますが、スペックは異なり、いわゆるプロストックラケットという特別仕様のラケットです。
一般的にプロの方がアマチュアよりもスイングスピードが早く、よりボールを潰せます。
市販品のほうが飛びやすく、プロがこれを使用すると飛びすぎるでしょう。
また、強い打球に負けないために、重量も市販品より重いケースがほとんどです。
ステファノス・チチパスのラケット:Wilson BLADE 98 18×20 実際のラケットのスペック
参考:TENNISNERD
実際のラケットスペックは上記だと言われています。
ステファノス・チチパスのラケットスペックを見てみると重量やバランスポイントだけを見ると、我々一般プレイヤーでも扱えそうなスペックです。
18×20のストリングパターンはややハードなスペック、重量315gも同様ですが、市販のツアースペックとして販売されていてもおかしくないセッティングです。
重量315g・バランス319mmというなんとなく扱えそうなスペック
他のプロ選手によっては、ラケットのバランスがかなり特殊で、トップヘビーよりのセッティングだったり、重量が重かったりということがあるのですが、ステファノス・チチパスの場合は市販品を少しカスタマイズしたようなスペックに見えますね。
ラケット重量が315g(ガットを含まず)となっていますので、ツアースペックのラケットと大きな差を感じにくい印象です。
数字上では推測の域を出ませんが、おそらくはジョコビッチやフェデラーほどハードなスペックではないでしょう。
通常、ラケット重量が重くなれば、バランスの値は小さくなります。
黄金スペックのラケットバランスは320mmが基本ですが、よりハードスペックの重いラケットの場合は310mmというように重心がグリップよりになる傾向にあります。
例えば、Babolatが販売しているピュアアエロツアーは重量315g・バランス315mmです。
ラケットバランスが319mmということは、黄金スペックラケットとほとんど同等のバランスとなります。
市販のツアースペックのバランスは320mmよりも小さいのは、単純に重量を重くしてバランスをそのままにしてしまうと、取り回しづらくなって操作性が落ちるのを避けるためです。
ラケット重量315gでバランス319mmとなると、黄金スペックのバランス感と同等に近いので、ちょっとしたカスタマイズで近づけることができそうです。
しかし、実際のところ、ラケット重量とバランスで判断して良いものでもありません。
重心位置はツアースペックのラケットと同等だとしても、あくまで重心位置だけの話であって、ラケットの重量配分によってスイングウェイトは異なってくるからです。
スイングウェイトとはラケットをスイングしたときに生じる慣性モーメントのことです。
難しいので説明は割愛しますが、軽いと操作しやすく、重いと操作しにくく、ラケットの重みを感じやすくなります。
軽いとボールに打ち負けやすくなります。
ステファノス・チチパスのラケットはスイングウェイト343とのことで、この値は一般プレイヤーにとってはかなりヘビーです。
ラケットメーカーで唯一スイングウェイトを表記しているプリンスを参考にすると、市販のラケットはおおよそ「280~290」の間に収まってきます。
したがって、スイングウェイト343は市販ラケットよりもはるかに操作性が難しいということが想像できます。
しかし、200km/hを超えるサーブを打ったり、攻撃的なフォアハンドを打ったりと、我々を魅了するプレイを見せるためには必要なスペックであることは間違いないです。
ボールにしっかりとパワーを伝えるセッティングであることがわかります。
ストリング込み 334g、SWは343
ストリングを合わせると重量334、スイングウェイト343がステファノス・チチパスのセットになります。
やはり、プロの激しい打ち合いに打ち負けないスペックのラケットを使用していますね。高身長なのであまり感じませんが、やはり鍛えられています。
ラケットのストリングパターンも18×20となかなかにハードですので、ラケットフェイスを厚く当ててボールをしっかり潰して打てる人でなければ使いこなすことは難しいでしょう。
チチパスはイースタン〜薄めのセミウエスタングリップでフォアハンドを打ちますが、身長が高い故に高いボールをもろともせず厚くボールを潰すことでパワフルなショットを量産しています。
グリップサイズは「3」
写真でわずかにわかる程度なので確証はありませんが、グリップサイズ3のラケットを使用しているようです。
グリップサイズは市販品の場合、日本では1~3しか販売されていません。
日本では2が一般的ですが、面ブレを防止したいという狙いで3を選択するプレイヤーもいますし、手首の自由度を高めたいという狙いで1を選択する選手もいます。
チチパスは身長193cmということを加味するとグリップサイズ3を選択するのは自然ですね。もしかするともう少し太くても良いのかもしれませんが・・・。
オーバーグリップの情報を見つけられませんでしたがおそらくWILSONのオーバーグリップだと思います。
ストリングはルキシロン 4Gを使用
ステファノス・チチパスはルキシロン4Gを使用しています。チチパスはこれを55ポンドほどで張っています。
ポリエステルストリングで55ポンドですので、一般プレイヤーからするとちょっとハードめかな?程度です。
18/20のストリングパターンで55ポンドですのでチチパスはボールパワーよりもコントロールを重視しているような印象がありますね。
常にフルスイングしても収まるようなセッティングにしているのかもしれません。
チチパスは薄めのグリップでボールを叩くので、スピンが強いイメージはあまりありません。フラットドライブで振り抜いてしっかりとコートに入るセッティングなのでしょう。
プロの中では錦織圭のようにローテンションで張るプレイヤーも増えてきていますが、チチパスは固めですね。
我々、一般プレイヤーがチチパスをリスペクトして、チチパスのセッティングを再現する場合は、4G 1.25mmを40~50ポンド位でセットするとパフォーマンスを発揮しやすいと思います。
ちなみに振動止めは装着していません。やはり打感の情報をできるだけ多く感知したいように見えます。
まとめ|ステファノス・チチパスのラケットセッティングまとめ
ステファノス・チチパスのラケットセッティングをまとめました。
ステファノス・チチパスは実力もあり、安定してトップに食らいついている若手の筆頭候補でATPツアーファイナルの優勝もしている実力者です。
次世代を引っ張っていく選手の一人になっていくと言われています。
次世代は間違いなくチチパスとズべレフが引っ張っていくような予感がしますね。
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